皆さん明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。 今年は巳年。私も巳年で今年84歳で、何回目かの年男です。84年前の昭和16年1月東京の生まれで、この年の12月に太平洋戦争がはじまりました。私が生まれた時、当時貿易会社に勤めていた父は出張でアメリカに行っていて、戦争が始まる前の緊張したアメリカを見ており、アメリカから私宛のカタカナの手紙を送ってくれていました。大きくなってから見たその手紙には「アメリカハトテモオオキナクニデス」と書かれていました。その翌年、年子で妹が生まれたので私は埼玉県の浦和に住んでいた祖母に疎開を兼ねて預けられました。ある日浦和から見た南の空が真っ赤に燃えており、「お母さんのいる東京が燃えているね」と言う祖母の声を聞きながら一緒に見ていました。後でそれが昭和20年3月の東京大空襲だと知りました。その後東京大空襲に恐れて両親も祖母を頼って浦和に疎開してきました。浦和には軍需工場がなかったので空襲には会いませんでしたが、空襲警報で防空壕に避難する毎日におびえていました。それから80年、今アメリカと日本は仲良くしていますが、未だに世界には毎日空襲警報におびえている人が沢山います。以前テレビニュースで、イラクの戦争が終わった時、避難している人が、「今日から空襲警報におびえずゆっくり眠れる」と言っていました。早くその恐怖がない世界になるよう、新年にあたり思いました。
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