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お寺ネット:仏事相談室
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[5747]Re:納骨について
..天台沙門
某政令指定都市に所在する寺を預かる天台を宗とする者の立場から。
Q1:「魂が一年間迷うことになるが、それでもよいか?それでも良いなら一周忌のときに納骨でも構わない」
A1:『阿弥陀経』によれば「阿弥陀仏はその本願によってすべての存在を極楽往生させる」と説かれています。極楽には苦難や迷妄はありませんから往生した人に苦難や迷妄はありません。また大前提として、仏教の基本的な思考は「他の事物と無関係に独立した魂という存在はない」ということがあります。迷妄から個人/故人の人格が解放されるか否かという宗教的問題と納骨の時期という儀礼や法律は無関係です。
Q2:「口も聞けないお母さんのとこより、生きている人間の都合や気持ちを優先するのか」
A2:生者の都合や気持ちを優先すべきです。なぜなら葬儀というものは形式上は「死者の肉体を生者が処理し、霊魂を神仏に委ねる依頼をする」という事業ですが、その目的は「生者の肉体面では故人のいない生活を再構築すること」にあり「生者の霊魂面では死の受容・超克や悲嘆からの回復をすること」にあります。手段の目的化は誉められません。
Q3:「ランクが下がる」
A3:もし、死者の成仏/往生のランクが下がる、という意味でしたら与太話と聞き流してください。檀家としてのランクが下がるという意味でしたら、まあ、ありうるかなとも考えますが、同業者としては葬儀の布施料が安価だとしても墓参や季節行事ごとに布施料をいただければ問題はないと考えます。
Q4:これから長くお付き合いしていけるかとても不安でなりません。どうしたら良いでしょうか?
A4:宗教法人の収支会計を明朗にしたうえで(一般商店でいうところの価格表を掲げ)壇信徒あたりの経済的負担を明文化しているのでなければ、あくまでも布施料は「お気持ち」ということになります。A3末尾もご参照ください。
以上、ご参考までに。
※
追伸:墓地管理者の立場としては、納骨までの期間がが延びると埋葬許可証の亡失の可能性が増えるので好ましくない、と考えます。
..2023/02/12(日) 15:05
納骨について
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